アメリカの大学では芸術系専攻が非常に細分化されて充実しています。舞台芸術、ミュージカル、ダンスといった、日本では芸術系の大学か専門学校が主体となる分野が、四年制総合大学で学べるのがアメリカの強みです。
アメリカの四年制大学で舞台芸術系を学ぼう
世界のショービジネスのトップに立つアメリカでは、様々なジャンルの才能を総合大学の正規学部コースで育てています。エンタメも一大産業であり、また文化の面でも芸術を重要視していることから、プレイヤーはもちろん、スタッフの育成も非常に力を入れています。
各大学では大きな劇場を備え、学生たちの教育や授業の一環として公演を行うほか、積極的に外部のプロの公演プログラムを組み、学生が観て学べるように非常に廉価でチケットを提供するなど、本物に触れる機会も豊富に提供しています。
舞台には俳優はもちろん、舞台装置の設計や製作、音楽、また監督や脚本家、演出家などさまざまな才能が必要です。そして直接的な技術や知識と共に、人としての幅広い教養や視野も必要となるでしょう。これらを身につけるのに、規模の面、そして集まる学生の幅広さも含めて、大学は大きな役割を果たしています。
芸術と表現は技術だけで成立するものではありません。アメリカで他では得られない色々な経験をして自分そのものを大きくしていきましょう!
舞台芸術専攻の授業例
上記の通り、舞台とはさまざまな専門分野のプロの仕事の集合です。大学ではこれらを一通り経験するとともに、より自分の興味関心の強い分野については深く掘り下げていけるようになっています。
1. 演技技法 (Acting Techniques):
様々な演技法を学び、キャラクターの構築や感情表現のスキルを向上させます。
2. 舞台演出 (Stage Directing):
演出技術や演出の理論に焦点を当て、舞台上の演出家としてのスキルを開発します。
3. 脚本執筆 (Playwriting):
舞台用の脚本を書くための技術やクリエイティブなプロセスを探求します。
4. 舞台デザイン (Stage Design):
舞台の美術やデザインに関する知識を深め、舞台装置や衣装の設計を学びます。
5. 舞台照明 (Stage Lighting):
舞台上の効果的な照明を設計するための技術やデザインに焦点を当てた授業です。
6. 音響デザイン (Sound Design):
舞台上での音響の重要性について学び、音響デザインの基本や実践的なスキルを磨きます。
7. 舞台芸術の歴史 (History of Theatre Arts):
舞台芸術の歴史を研究し、異なる時代や文化における演劇の進化について理解を深めます。
8. ダンスの基礎 (Fundamentals of Dance):
ダンスの基本的な要素や技術に焦点を当て、身体的な表現力を向上させます。
9. 演劇理論 (Theatre Theory):
様々な演劇理論やアプローチについて学び、演劇における異なる視点を理解します。
10. 舞台メイクアップと衣装デザイン (Stage Makeup and Costume Design):
舞台メイクアップ技術と衣装デザインの基本を学び、キャラクターの外見に対する影響を理解します。
11. 即興演技 (Improvisational Acting):
即興演技の技術を磨き、柔軟性や即興力を養うための授業です。
12. 物語構造と脚本分析 (Narrative Structure and Script Analysis):
脚本の構造やストーリーの解析を通じて、舞台演劇における物語の理解を深めます。
13. 舞台音楽 (Musical Theatre):
演劇と音楽を融合させた舞台芸術の要素に焦点を当て、ミュージカルや舞台音楽について学びます。
14. 身体表現 (Physical Theatre):
身体を使った表現技法やパフォーマンスアートに焦点を当てた授業です。
15. 舞台芸術の法律と倫理 (Theatre Arts Law and Ethics):
舞台芸術における法的な問題や倫理に関する理解を深め、業界内での適切な行動を学びます。
※上記は一例です。全ての大学で開講しているとは限りません。また、一部の授業は選択授業となっている場合もあります。
ミュージカルやダンスも専攻で選べる
上記は一般的な舞台芸術専攻の授業ですが、大学によってはダンス、ミュージカルも単独の専攻や副専攻として選べる場合があります。
ダンス専攻の授業例
バレエのテクニック、モダンダンスのテクニック、ジャズダンス、ヒップホップダンス、ダンス・インプロヴィゼーション、ダンス歴史と理論、振り付け技法、ダンス解剖学、ダンスと音楽、ダンスエクササイズとコンディショニングなど
ミュージカル専攻の授業例
ミュージカルの歴史、ミュージカルの演技技法、ミュージカルの舞台演出、ミュージカルの脚本執筆、ミュージカルの振り付け技法、ボイス・トレーニングと歌唱法、ミュージカルの舞台デザイン、ミュージカルの音楽理論、ミュージカルの演技とダンス、ミュージカル制作のビジネスとマネジメントなど
これまでの経験は必要?
一般的に芸術系専攻は経験者向けの上位学位(芸術学士号:Bachelor of Fine Arts、以下BFA)と未経験者を含む一般学生向けの学位(文学士号:Bachelor of Arts、以下BA)に分かれており、授業レベルにも違いがあります。*大学によりどちらかひとつの設置の場合もあります
BFAの専攻参加を希望する場合は大学の入学審査合格後*、一定の課題やこれまでの実績を映像などで提出(Youtube等で共有)するオーディションがあり、認められた場合はBFAで入学時から学ぶことが許されます。オーディションに現在の技術では対応できない場合や、結果として不合格となった場合は、BAで履修を始めますが、履修途中で腕を上げることで、教授の判断によりBFAへの変更を許される場合もあります。なお、入学審査そのものは一般の学生と変わらず、高校や大学のGPA(評定平均)を中心に全学共通で実施されますのでこの学部専攻による審査とは別です。*合格時にBFA参加を求める場合は同時提出が必要
もちろんバレエや演技等の経験があったほうが入学後を含めて有利です。しかしBFAではアメリカ人でも幼少から本気でプロを目指している学生も入学してくるため要求レベルは高く、大きな大会で入賞経験があるなど高いレベルの実績が必要です。また入学後の学生公演では役ごとのオーディションもあり、英語での表現力が要求されるなど留学生には不利な面もありますが、それは仕方のないことです。
これらの壁を乗り越えて役をつかみ、公演を成功させ、またそれを実績としてプロへのステップを踏み、アメリカで活躍する卒業生も出ています。最終的には入学してからの努力次第でもあります。
進学説明会のご案内
舞台芸術・ミュージカル・音楽専門の説明会を開催
米国大学の舞台芸術やミュージカル、音楽専攻、日本人学生受入制度について詳しくご説明する進学説明会を東京・オンラインで実施します。日程・詳細は以下のページをご覧ください。ご参加、ご相談は無料です。
舞台芸術学系統の推奨大学
セントラルアーカンソー大学/
University of Central Arkansas
映画学で最も人気のある
NCN特別奨学金実施大学
セントラルアーカンソー大学(University of Central Arkansas)では、Theatre(舞台芸術学)・Film(映画学)・Creative Writing(クリエイティブライティング)の3つの専攻を提供しており、NCN特別奨学金も合わせて経済的かつ本格的に舞台芸術の学習ができる環境が整っています。
本格的な劇場を備え、毎学期、座学と実習を組み合わせながら、実践的なテクニックと本質的な能力向上を目指すカリキュラムで、卒業生の実績も多数あります。
NCN受入大学の中の代表的な大学のひとつで、経済性と教育内容のコストパフォーマンスは最高です。語学研修所も充実しているので、これから英語力アップも含めてチャレンジしたい学生も歓迎します。
》バーチャルキャンパスツアー *大学公式/メール登録が必要です
セントラルオクラホマ大学/
University of Central Oklahoma
舞台芸術・音楽に非常に強い大学
テキサス州の北に隣接するオクラホマ州の標準的州立大学。舞台芸術には高い実績があり、ダンスも含む演技専攻と舞台デザイン専攻(BFA)、ミュージカル専攻(BM:音楽学士号)が設置されています。年に一度の教授による面接で、成長度合いがチェックされる体制で、個別指導が行き届いているのが特徴です。その他の音楽系の専攻も充実しています。
この大学では固定額支給タイプのNCN特別奨学金が設定されています。腕に自信のある学生はぜひ!
ノースアラバマ大学/
University of North Alabama
舞台・映像・エンタメビジネスも学べる
ノースアラバマ大学では、舞台芸術/映画学、エンターテインメント産業学(Entertainment Industry)、デジタルメディア学など関連専攻が充実しています。南部は音楽産業の中心地であり、舞台・映像とともに音楽関連が手広く学べます。NCN特別奨学金により、全大学中最も経済性の高い大学であることも魅力です。
エンターテインメント産業学は人気の専攻です。配給会社、音楽関連企業などをめざす学生は候補に入れてみましょう。
分野別進学説明会<音楽・ミュージカル編>
東京・オンラインで実施
この説明会では、音楽、舞台芸術、ミュージカルに特化して、アメリカの大学への進学・留学について詳細にご紹介します。世界一の環境、学びの流れ、キャリアプラン、気になる費用など、俳優や音楽家、舞台芸術スタッフをめざすあなたが欲しい情報をすべてお伝えします。また、個別相談のお時間も設けています。
詳しくは特設ページをご参照ください。
他の専攻も見る
それぞれの分野については、通常の進学説明会でもご相談に対応するほか、「専攻分野別進学説明会」として各分野に特化した説明会を開催しています(全学年共通)詳しくは以下の各専攻解説ページをご覧ください。
※時期によっては直近の開催が設定されていない場合もございます。この場合は、高校生向け総合進学説明会/大学生・社会人向け進学説明会にご参加ください。
【航空学】パイロットになって大空を飛びたい
アメリカでは大学の中にパイロットの養成プログラムが専攻として設置されており、大学卒業とともに事業用操縦士のライセンスを取得できます。子供の頃からの空への憧れを、現実の進路に変えましょう。
【国際関係】世界の平和と幸せに貢献したい
止むことのない戦争や貧困、飢餓、災害。世界を襲う様々な危機に、自分が何ができるかを考え、必要な力をつけるためにアメリカで学べることはたくさんあります。
【映画・映像】映像・CGなどを本格的に学びたい
エンターテイメントの層の分厚さは、昔も今もアメリカは世界一です。米国大では本格的な映画から配信動画、ニュース、CG、VR/ARなど最新技術まで何でも学ぶことができます。
【スポーツ】スポーツの世界を支える仕事に就きたい
部活などでせっかく大好きになったスポーツに一生関わっていきたいという学生には、アメリカのスケールの大きな環境と細分化された専攻は最適な選択です。トレーナー、スポーツビジネス、報道など各種専攻を解説します。
【航空宇宙工学】飛行機やロケット、宇宙船の開発をしたい
航空宇宙工学は、航空機や宇宙関係、その他乗り物全般を含めて研究開発をするエンジニアを育成するための専攻です。アメリカ、日本、そして世界に通じる技術を身につけましょう。
【コンピューター・IT】現在と未来の中心産業で活躍したい
GAFAMに代表されるビッグテック企業が世界を牛耳る今、大学においてもこの分野は最も拡大に力が入っている専攻群です。科学からITビジネス、保守やセキュリティなど基盤を守る技術まで、自分に合うポジションを探しましょう。
【ビジネス】世界の最前線でビジネスを学びたい
世界のビジネスの中心、アメリカで学びたいという学生はとても多いはずです。ビジネス一般から金融、会計、起業など専攻分野としては多岐にわたります。ここでは、主なビジネス系専攻を紹介していきましょう。
【舞台芸術】ミュージカル・音楽・ダンスも専攻で選べる
ブロードウェイや世界で活躍したいというプレイヤー系、脚本、舞台装置や衣装、音楽ビジネスなどスタッフ系、どちらもプロの門を叩けるだけの本格的な内容をアメリカの総合大学で学べます。
【環境学】地球環境を守るために貢献したい
地球温暖化・資源問題など環境に関わる専攻はアメリカの大学に多数あります。また、理系的アプローチばかりではなく政治経済や国際関係からも貢献することはできるでしょう。
【医学・医療系】アメリカで最先端の医学を学ぶ
国際的な医師を目指したい、それもできればアメリカで先端医療を学びたいという高い希望を持っている学生の皆さんに向けて医学と、その他の医療系専攻について触れていきます。
旧・専攻解説ページのアーカイブ
下記のページで取り上げている分野については、総合進学説明会でご相談に対応いたします。また、記事も本ページや各種投稿にて最新版に更新していく予定です。
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