医学・看護学

国際派の医師・看護師をめざす

「国境なき医師団」など、世界で活躍する医師に憧れている医学部志望者は少なくないだろう。
世界レベルの医師になるために、アメリカで医学を学ぶことは掛け値なしに超ハードな挑戦だが、得るものも大きい。
看護師としても、赤十字や国境なき医師団などを通じ、世界の被災地や戦場、伝染病の流行地域などで活躍する人材の需要はますます高まっている。それぞれの資格取得までのプロセスを見てみよう。

 日本を大きく超える環境で世界レベルの医療をめざす

超大国アメリカは、医学・看護学・薬学を始め様々な医療分野においても世界をリードしている。そこには最先端医療を学ぶため、世界中から医学を志す学生や研究者が集まる。そうした最先端医療を発表する論文が英語で発表されることを考えると、医療を基礎から英語で学んでおく意義は大きい。NCNの制度でも、単に医師や看護師、薬剤師の資格を取るだけで飽き足らない日本人学生がこの進路を選び、医学や看護学などを学んできた。
 高度な専門性をもち、日本で学ぶ以上の学力や努力が必要なこうしたコースに彼らがあえて挑むのは、アメリカの大学が高い志があるものにとってまたとない学びの場だからだ。例えば、医学やバイオの領域で研究者を目指し、日本より水準の高い大学で研究したい場合や、国際的な医療の場で働くために、世界で通用する医療技術を学ぼうとする場合には、留学は正しい進路選択と言える。

 アメリカの医療制度と教育制度

アメリカの医療の特徴に、ホームドクター制度がある。大病院の機能は、専門的な対応を要する病気やけがの治療に集約し、日常的な診療はホームドクターと呼ばれる開業医に任せる分業体制だ。日常の治療では対応できないと判断して、ホームドクターが病院に患者の治療を依頼すると、病院のスタッフと施設のもとで治療が継続される。それでも患者がホームドクターの手を完全に離れるわけではない。ホームドクターが一貫した治療に目を配り、主治医として病院での治療に指示を出すこともあるのだ。
こうしたホームドクターとの個人的信頼関係と、組織としての充実した医療体制の両方に支えられて、アメリカの医療は運営されている。これを受けて、幅広い医療分野の基礎診療に当たる医師を養成する一方、ある分野に特化した医師には究極の専門技術を植え付ける、それがアメリカの医療教育だ。

 国際的に社会的地位の高い看護師をめざす

看護師制度と教育に対する考え方も日本と海外とでは異なっている。アメリカの看護師教育では、専門学校から大学院までの学位段階により、準看護師、正看護師、診療看護師(ナースプラクティショナー)といった資格での従業が可能だが、資格ごとのステータスの差は大きく、自分の判断で簡単な医療行為を行うことのできる診療看護師は、社会的にも高い評価を受けている。
こうした看護師の位置づけは、日本での看護師のあり方の議論にも影響を与えている。慢性的な看護師不足を背景に、厳しくともやりがいのある職業への改革をめざし、看護師の業務範囲の拡大が図られているが、教育現場がまだそれに追いついていないのが現状だ。アメリカを初めとする海外の高等看護教育を受け、国連、赤十字や、国境なき医師団などのNPOの一員として国際的な看護活動に参加する看護師たちの活躍が伝えられているが、日本の教育現場だけでこのような人材を生み出すのにはまだ相当な年月が必要だろう。
こうした背景から、すでに看護師資格をもつ者も含め、大学・大学院の看護学は人気を集めている。日本の看護師が数多く留学を志すのも、アメリカ大学・大学院での専門的な看護技能の習得に加えて、国際的な環境で社会的地位をもつ看護師として働くチャンスに近づけることが大きな要因だろう。

 増える「医師のすすめで留学」

近年、身近な医師や看護師、薬剤師に勧められて、医療分野の留学を選択する学生が多くなっている。日本の医師資格試験を突破するだけなら日本の医学部で十分であるあるにもかかわらず、この分野の実情を身をもって知っている人たちが敢えて留学を勧めるのは、日本の現状に限界を感じ、海外で医療を学び、海外で活動する意義を強く認識していることの表れと言えるだろう。日本が真の医療先進国であり続けるためにも、海外で学び、常に新しい病理や日進月歩の治療法の知識を現場に取り入れる力を備えた医師たちの活躍が期待されているのだ。

 大学院進学後に医学を学習

アメリカの医学教育制度は日本と大きく異なる。大学入学時から医学部に所属し、医学を履修する日本に対し、アメリカでは学部課程では専門教育を行わず、生物学などの基礎科目や一般教養を広く学ぶ。医学の専門知識はメディカルスクールと呼ばれる大学院課程で学ぶのだ。大学院進学までさまざまな分野に触れ、学業成績だけでは測れない適性や使命感を自覚することで、医師としての高いモラルや質が備わるのだ。理学療法士・作業療法士などの医療関連の資格も同様に大学院教育が前提だ。
看護学教育には、準看護師養成の専門学校から大学院までさまざまなレベルのものがある。医療に責任を持って従事するためには、大学院までチャレンジしたい。
国際的な現場で働くことを目指すなら、国際公務員並みの教養も必要だ。さらに患者の不明瞭なことばを理解し、専門用語や命に関わるやりとりに誤りなく対応できる高い語学力を培うためにも、学部段階からの留学が望ましい。

 日本の資格にも対応可。まずは大学院合格をめざす

アメリカで医師免許を得て、臨床研修などの段階を修了したのち、医療職として就業するには、州単位での登録が必要になる。もちろん就労ビザが必要となるが、医師には一定の需要があり、特に日本人コミュニティのある都市部では比較的就職のチャンスが期待できる。しかし、もともと優秀な人材の集まる分野であり、在学中からの高い成績維持、患者や他の医師との完璧なコミュニケーション能力を備えることが不可欠な条件になる。
看護師については、そのステータスの幅が広いことは先に述べた。准看護師・正看護師のレベルの資格だけでは、なかなかアメリカでの就業は難しい。十分な臨床経験を積み、診療看護師以上の資格を取得して、現場のリーダーとなれる能力を身につけることは、最低条件と思った方がよい。ステータスが高まるほど責任が大きいことは言うまでもなく、国際的な活動に携わるのであれば、まず腰を据えて学ぶことだ。
いっぽう、アメリカで医療教育後、日本で資格を取得して医療に携わる道もある。医師・看護師などの国家試験の受験資格は、大学院・大学での履修歴などを通じて認定される。アメリカの医学大学院で学んでおればまず心配ない。万一予備試験の受験を求められても、専門用語の日本語訳を確認するなどの一定の準備をすれば十分対応できる。

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